検証したシステムと前提
検証対象は、当サイトで研究記録を公開しているルールベースのスイングトレードシステムです。人の裁量を挟まず、毎営業日、機械的に判定します。
システムの仕組み(3戦略の考え方・相場環境の判定・シグナルの流れ)はシステム紹介ページで図解しています。このページは「成績の検証記録」に絞ります。
結果 ― 9.8年・1,042トレードの成績
勝率48.8% ― つまり半分以上のトレードは負けです。それでもPF(総利益÷総損失)は2.03。「負けた金額の2倍を稼いだ」ことを意味します。
なぜ勝率5割未満で勝てるのか
答えは、1回あたりの「勝ちの大きさ」と「負けの大きさ」の非対称にあります。
勝率で勝とうとすると、含み損を「戻るまで待つ」ことになり、一発の大負けで崩れます。このシステムは逆で、負けるときは小さく、勝つときは2倍以上とる設計。勝率は5割を切りますが、構造としてははるかに崩れにくい ― これが1,042件の検証が示した結論です。あわせて、最大ドローダウンが−14.4%に収まったのは、暴落時に安全装置(HALT)が新規建てを止めた効果が大きいと考えています。
「たまたま」ではないか ― 頑健性の確認
バックテストで一番怖いのは、特定の設定だけで光る「過剰最適化(カーブフィッティング)」です。そこで、利益を伸ばす幅(トレール幅)を変えて成績がどう変わるかを確認しました。
- トレール幅を 8%・10%・12%・15% と大きく変えても、プロフィットファクターはすべて1.8超で安定
- 特定のパラメータでだけ成績が跳ね上がる「崖」は見られなかった
設定を動かしても成績の骨格が変わらない ― 幅広い条件で安定して機能することが、このシステムの数字を信頼する根拠です。逆に言えば、1つの「魔法の設定」があるわけではありません。
資金の使い方も検証した
「いくらの資金で、何銘柄まで持つのが効率的か」も、現実コスト(税・金利・スリッページ)込みで検証しました。
一発を狙うレバレッジではなく、現物で淡々と複利を効かせる形が、データ上はもっとも合理的でした。
正直な注意 ― この数字の限界
これはバックテスト(過去データ)に基づく理論値であり、将来の利益を保証しません。実運用では、バックテストより成績は落ちます。勝率は5割未満で、連敗局面は必ず来ます。最大ドローダウンは−20%前後を覚悟してください。成績は「ルールを機械的に守れるか」に依存し、裁量を混ぜると崩れます。手数料・税金・スリッページの全部または一部を含みません。