数えたもの
- TOPIX除外 493社 × 10回の実施日
- TOPIX新規採用 204社
- 自社株買い 8,569件の決議・1,402社
- TOB 477件
使ったのはJPX・日経・金融庁EDINETの公表資料だけです。「このあたりが対象になりそうだ」という予想銘柄リストは、1件も使っていません。
分かったのは、大口の買い手には2種類いるということ
値段を見ずに買う相手――インデックスファンド。値段がいくらでも買い、買い終わったら消えます。組入れ直後5営業日の成績は−2.50%(勝率36.3%、p=0.0115)。買いが終わった瞬間が天井でした。TOPIX除外銘柄は、実施日直前3営業日に10回中10回下げています(平均−1.57%、p=0.0027)。
値段を見て買う相手――自社株買いをする企業、TOBの買収者。高ければ買わず、安ければ買います。公表後20営業日の超過リターンは+2.90%(勝率61.9%、p<0.001)。しかも取得期間中、TOPIXが下げた日だけ +0.083% 改善していました。上げた日には差がない――買い支えの跡です。
同じ「大口の買い」でも、正反対に扱わなければいけない。それがこの本の結論です。
都合の悪い結果も、そのまま載せています
- 「口だけの会社が多いだろう」と思って数えたら、枠を出して1円も買わなかった会社は2.6%しかいなかった(消化率の中央値99.5%)。予想が外れました
- 「たくさん買った会社ほど支えるはず」も、逆でした
- 「長く持つほど有利だろう」も違いました。20営業日で勝率61.8%だったものが、60営業日まで持つと55.5%まで下がります
- TOBのサヤは、調べた結果「万人には勧めない」という結論になりました
- いちばん厄介だったのは、成績の良い条件ほど実際には買えないこと。売買代金1億円未満は+3.50%、5億円以上は+1.82%。薄いほど数字は良い。しかし薄いということは、あなたが買えないということでもあります。このトレードオフは解けませんでした。解けないまま、そう書いてあります
検証の限界(生存バイアス、対照群の選抜バイアス、逆因果の可能性)も、付録に全部書いてあります。
数字は、あなたが自分で確かめられます
一次資料はすべて無料で手に入るものです。本書の数字34項目をCSV原本と照合するスクリプトも、検証をやり直す手順も、付録に書きました。条件を変えて試して、結論が消えるなら弱い発見です。そこまで含めてお渡しします。図8・表44。
2026年10月にTOPIXの第2段階が控えています。本書は第11章で予測を書き、実施後に実測して公表すると約束しました。外れたときも、そのまま書きます。読者特典として無料でお配りします。