二部構成です
第I部は物語。中学2年で学校を離れ、ドラマーをしていた青年が数千ドルで相場に入り、6年負け続け、それでも図書館で独学を続けた時期から書き起こします。1997年の全米投資選手権は、自己資金25万ドル・株の買いだけで年間155%。2位にほぼ2倍の差をつけた年で、成績が沈んだ四半期は1回だけ、その下げ幅も1%未満でした。2021年は100万ドル以上の株式部門で334.8%。この部門の従来記録119.1%を3倍近く塗り替えています。
第II部は手法。買っていい株を8つの条件で絞るトレンドテンプレート(日本のスクリーナーでの手順つき)、押しの深さと出来高で買う瞬間を見定めるVCP(ボラティリティ収縮パターン)、50%失うと戻すのに100%要るという損切りの数学、株数を金額ではなくリスクから逆算する売買計画、そして損切り・目標・崩れの3つの出口を買う前に決めておくこと。口座100万円の1トレードを計画書から決済まで通しで見せる章も入れました。図解17枚。
日本株10年で、この型は通用したか
最終章は、著者が自分で組んだ検証です。トレンドテンプレートとVCPを2016年12月から2026年9月まで、日本株238銘柄に機械的に適用した355回の決済の全結果を載せました。
- 勝率 58.0%
- 平均利益 +17.03% に対して、平均損失 −7.89%
- 損切り幅を5%から12%まで変えて回し直した比較表つき(幅を広げるほど勝率は上がり、10年の成績は下がりました)
- マイナスで終わった年も、そのまま載せています
この検証の限界も、本文と同じ言葉でここに書いておきます。対象は著者が選んだ主力・成長株238銘柄で、全上場銘柄ではありません。この10年で上場廃止になった会社を含まないぶん、成績は実際より良く出ます。VCPの判定も、機械化のために本家より緩めてあります。売買手数料と税も引いていません。
こんな方におすすめ
- 成長株トレードを、物語ではなく手順として学びたい方
- 勝てない時期をどう抜けたのかを知りたい方
- 上昇トレンドの見極め方と、買う瞬間の決め方を体系的に理解したい方
- 海外の手法が日本株でどうだったかを、数字で確かめたい方
本書は入門書です。手法編はミネルヴィニ自身の著書(邦訳あり・巻末に記載)への入口と地図であり、細部を網羅した専門書ではありません。そして本書だけで勝てるようにはなりません。必要なのは、正しい型で積んだあなた自身の記録です。本書は、その1枚目を正しく書けるようにするための本です。
本書は2026年6月刊『ミネルヴィニ式 成長株投資』を全面的に書き直し、手法編・図解・日本株10年の検証章を加えて約2.2倍に増補した新版です。内容が一部重複します。旧版は本書の刊行と同時に販売を終了しました(購入済みの方は引き続きダウンロードできます)。