日本株3,716銘柄・11年の全数観測
東証内国株の日足を、自前で全数集計しました。わかったのは、日本の空では年平均711機のロケットが飛んでいたこと。日経平均が14.9%下げた2018年でさえ382機。上場企業の83%が、この11年のどこかで一度は飛んでいます。
- 「乗り遅れた」は勘違いだった:搭乗口は起点+25%。そこからの伸びは中央値2.18倍
- 利益を決めるのは、降り方ではなく、どこで乗ったか:2倍を確認してから乗ると、どの出口を使っても勝率33%前後
- +25%で乗り、トレール20%で降りると、勝率79.9%・中央値+30.3%
- 出口を決めずに持ち続けると、69%が負ける
- 大型と小型では勝てる出口が違う(大型はトレール20%、小型は15%)
- 落ちてきたロケットを拾うと、インデックスに負ける(天井から−30%で拾って1年後、中央値−14.8%。同期間の日経は+10.6%)
年700機。では、どれに乗るのか
候補が同じ週に5つ並ぶ——これが実際に起きる問題です。そこで絞り込み条件を足して検証しました。結果は、正直に書きます。「よく伸びる機体」を事前に選び分ける方法は、見つかりませんでした。
条件を三つ重ねて候補を4分の1に絞っても、伸びは1.36倍→1.34倍。改善しません。動いたのは別の数字でした——買ったあとの最悪の含み損が、−6.7%から−5.1%へ。選別は、当たりを引く作業ではなく、降りずに済む機体を選ぶ作業だったのです。だから本書の優先順位は「伸びそうな順」ではなく「損切りを守り抜ける順」になっています。
落ちたロケットは、どう扱うか
- 大型は半数以上が半値以下まで落ちる(中央値−51.2%)。小型は−28.4%
- 墜落は9ヶ月続く。天井から底まで中央値189営業日
- それでも74.8%は、いつか再発射する。深く墜ちた機体ほど再発射率は高い(83.5%)
- ただし再発射の起点は、前回天井の0.38倍。前回天井を超えてからの再発射は1.1%
結論は一行です。拾うな。ただし、監視リストから消すな。
都合の悪い結果も、そのまま載せました。「新高値型のほうが伸びる」→ 否定。「燃料計は読める」→ 読めませんでした。オニールのクライマックス・トップ → 日本の大型株では支持されず。予想ではなく、観測を。それが本書の姿勢です。巻末に、印刷して使える「飛行前チェックリスト」1枚と、数字の数え方を開示した「観測の方法」を収録。