なぜ、ルールを「文章」にするのか
投資で退場する人の多くは、手法を知らなかったのではありません。決めていなかったから、その場の気分で決めてしまったのです。頭の中にある「だいたいこうしよう」は、含み損を抱えた瞬間に、いとも簡単に書き換わります。
だから、文章にします。文章は書き換えた瞬間に自分で気づけます。「損切りは-5%」と紙に書いてあれば、-8%まで待つときに、自分がルールを破っていることを認めざるを得ません。この「認めざるを得ない状態」を作ることが、規律の正体です。
ルールは、覚えるものではなく「見るもの」です。作った憲法は印刷して、注文を出す画面のそばに置いてください。意志の力ではなく、視界の中に置くことで守られます。
トレード憲法に必ず入れる7つの要素
このツールは、次の7つを漏れなく決めるための順番になっています。自分で書き直すときも、この順番を守ると矛盾が起きません。
- 1回に失ってよい金額(資金の何%か)― ここが決まらないと、他のすべてが曖昧になります
- 買ってよい銘柄の条件(売買代金・業績・チャートの形)
- 買う形(順張り・逆張り・成長株のどれか一つ)
- 買わない日(相場全体が下向きの日)
- 損切り価格と、その出し方(逆指値を置くかどうか)
- 利確の目標(損切り幅の何倍か)
- 保有期間の上限と連敗したときの決まり
特に重要なのは、1番目と5番目です。1回のリスクと損切りの置き方さえ固まっていれば、他の項目が多少ぶれても、致命傷は避けられます。
作ったあと、いちばん多い失敗
いちばん多いのは、相場が動いている最中にルールを変えてしまうことです。含み損の銘柄を前にして「今回は特別だ」と例外を作る。この例外が一度でも通ると、憲法は事実上なくなります。
そこで、第十一条を全員共通で入れてあります。変更は、週に一度、相場が閉じているときだけ。しかも記録に基づいて。この一条があるだけで、感情による書き換えはほぼ止まります。
実際に「守り」のルールを入れると成績がどう変わるのかは、当サイトの検証ラボで、約9年・6,900トレードの実データで比較しています。防御ありなしの同条件比較(Report 03)もあわせてご覧ください。
よくある質問
トレードルール(マイルール)は、何を決めればいいですか?
最低限、上の7つです。特に「1回に失ってよい金額」と「損切り価格」を先に決めると、残りは半自動的に決まっていきます。逆に、銘柄の選び方から決め始めると、いつまでも完成しません。
損切りラインは、どう決めるのが正解ですか?
唯一の正解はありません。よく使われるのは「直近安値のすぐ下」「買値から-5%など固定率」「移動平均線を割ったところ」の3つです。大切なのは、どれを選ぶかより、買う前に決めて、逆指値で置いておくことです。
ルールを作っても守れません。どうすればいいですか?
意志で守ろうとせず、注文で守らせます。買った直後に逆指値注文を出しておけば、仕事中でも寝ている間でも、ルールは自動で実行されます。なぜ切れないのかという心理そのものは、損切りができない人へで解説しています。
作ったルールは、どのくらいで見直すべきですか?
週に一度、相場が閉じているときにまとめて見直します。それも、20〜30回の売買記録がたまってからで十分です。数回の勝ち負けでルールを変えるのは、運を実力と読み違えているだけのことがほとんどです。
このツールに、会員登録やメールアドレスは必要ですか?
不要です。回答はブラウザの中だけで処理され、外部に送信されません。作成した憲法は、画像として保存するか、印刷して保存できます。
関連記事損切りができない人へ→ 無料ツールリスクリワード計算機|第七条の「2倍」を確かめる→ 攻略ガイド第6章 リスク管理の技術/第7章 メンタルと連敗への備え→