言い伝え:「1月は小型株が大型株より強い」
小型株ETFと日経平均(2011年〜)の検証結果
1月に小型株が強い形は見えない。ただし標本は16回のみ
| 期間 | 1月 | 1月以外 | 差 | p値 |
|---|---|---|---|---|
| 2011〜2026年1月は16回 | −0.21pt | +0.04pt | −0.25pt | 0.910 |
| うち直近10年1月は10回 | −2.27pt | −0.36pt | −1.91pt | 0.239 |
2011〜2026年では、1月の「小型株−日経平均」の月次リターン差の平均は−0.21ポイント、1月以外の月は+0.04ポイントで、差は−0.25ポイントでした。p値は0.910で、偶然と区別できる線(0.05)には届いていません。
うち直近10年では、1月の「小型株−日経平均」の月次リターン差の平均は−2.27ポイント、1月以外の月は−0.36ポイントで、差は−1.91ポイントでした。p値は0.239で、偶然と区別できる線(0.05)には届いていません。
p値は「本当は何の差もないのに、たまたまこれくらいの差がついてしまう確率」です。0.05を下回れば、偶然では説明しにくい「意味のある差」とみなします。判定は、全期間と直近10年の2つの期間それぞれで、差が言い伝えの向きに出ているか、その差がこの線を下回っているかで決めています(下の「判定の記号の意味」)。
検証の条件
| 期間 | 全期間:2011年〜(JASDAQ-TOP20連動ETF(1551)の上場以降) 直近10年:2016年8月〜2026年8月 |
|---|---|
| 対象 | JASDAQ-TOP20連動ETF(1551)(小型株指数の代わり)と日経平均の月次リターン |
| 売買ルール | なし(売買の成績ではなく、値動きそのものを数えた) |
| 手数料・スリッページ | なし(売買をしていないため) |
| 比べた相手 | 1月とそれ以外の月を比較 |
| 測ったもの | 小型株指数の月次リターン − 日経平均の月次リターン(差=小型株の優位) |
| 標本数 | 全期間 16回・直近10年 10回 |
| 注記 | 長期の小型株指数が取得できないためJASDAQ-TOP20連動ETF(1551)で代用(2011-01〜)。1月の標本が16回しかなく、全期間と直近10年がほぼ重なるため判定は保留(?)とした |
言い伝えの由来
米国生まれ。年末に税金対策の損出し売りで叩かれた小型株が、年明けに買い戻されて跳ねる、という説明が定番です。日本にも輸入され、「1月は新興・小型」と語られてきました。
判定の記号の意味
- ◎今も有効(全期間・直近10年とも統計的に有意)
- ○昔は有効(全期間では有意だが直近10年では消えた)
- ▲最近になって現れた(全期間では有意でないが直近10年では有意)
- △誤差の範囲(方向は言い伝えどおりだが有意でない)
- ×迷信(方向が逆、または無関係)
- ?判定保留(標本が15未満で統計判定に耐えない)
「判定保留」の意味
判定保留(?)は、標本が少なく、統計の判定に耐えないという意味です。効かないと言っているのでも、効くと言っているのでもありません。
1月効果を確かめるには、小型株の値動きを長い期間さかのぼる必要があります。ところが、個人が手に入れられる小型株の指数のデータは、長い期間さかのぼれません。そのため、この検証では小型株の指数の代わりに上場投資信託(ETF)の値動きを使い、数えられた1月は少ない回数にとどまりました。
このページの数字は過去の値動きを数えたもので、来年の1月の相場について何かを言うものではありません。
ほかのジンクスの検証
なぜそうなるのか、ほかのジンクスとの関係は本で
言い伝えが効いた理由・効かなくなった理由の深掘りと、派生の検証、50本どうしの関係は、書籍『株のジンクス・アノマリー全50本を61年で全検証』に収録しています。
この検証を引用するときは、出典:ルールトレード(https://ruletrade.jp/jinx/january-effect.html)と書いてください。自由に引用できます。